[ DATA ] 面積:0.35平方km 最大深度:12m 水面標高:825m

裏磐梯高原の湖沼群で4番目に大きい湖。湖周は3.5㎞、原っぱのような湖で、高原のオアシスを思わせるのどかな水辺である。

曽原湖

磐梯高原の北端にある湖で、1888(明治21)年の噴火よる岩なだれ(※1)の末端部に位置。沼の西側に広がる広葉樹の森やカラマツ植林地は噴火の被害を免れた場所で、ここにはミズナラの大木や、古くから付近の森に生育していた植物が豊富に存在し、岩なだれの及んだ磐梯高原に広がるススキやハンノキ・ヤナギ類を主とする植生と対照的。

曽原湖は北側に広がるブナ・ミズナラの森からの水を蓄える腐植栄養型湖沼。樹木の葉が分解して生じる物質などにより水は薄い茶色に濁るが、プランクトンが豊富に生育し、ヒルムシロやジュンサイなど水草も多く野鳥の飛来も多い湖。湖を一周する遊歩道が整備されていて、静かに森と湖の景色を楽しみ、動植物をじっくり観察できる場所。南側の船着き場付近から湖面と周りの森を望むと、北欧の風景を彷彿とさせる雰囲気がある。

※1 岩なだれ・・・大規模かつ高速で起こる山体の崩壊現象。火砕流や泥流とは異なり、 破壊された大小の岩が、マグマ物質を含まず、水もほとんど含まない 状態で流れ下りる。岩なだれの堆積地域では、起伏のある丘陵(流れ山) が形成。岩層なだれとも言う。

曽原湖の紅葉
曽原湖(南から)