パン皮状火山弾

磐梯火山の山体を形成しているのは火山から噴出された物質である。火山噴出物には次のものがある。

  1. 溶岩:マグマが固結したもの
  2. 火山砕屑物(テフラ):空中に放出されるもの
    径2mm以下:火山灰  径2mm~64mm:火山礫  径64mm以上:火山岩塊
    特定の形をしているもの:火山弾・溶岩餅など
    発泡しているもの:軽石(シリカに富む、白色)・スコリア(鉄やマグネシウムに富む、黒色)
  3. 火山ガス:火山から放出される気体成分。主成分は水蒸気。二酸化炭素を若干含む。
    有毒な硫化水素や二酸化硫黄、塩化水素も少量含まれる。
  4. 火砕流:軽石・火山灰等が高温のガスと共に流れ下る。
  5. 岩なだれ:山体が大規模に崩壊し、大小の岩が混合しなだれ状に流下する。

天鏡台東方、赤埴山南麓の山岳歩道沿いには、火山灰中に丸い形をした赤黒い岩石が密集している露頭[地層が露出している場所]がある(上部写真)。この岩石は空中に放出されたマグマが冷え固まってできた火山弾である。この火山弾には表面にたくさんのひび割れがある。火山弾の外側は飛行中に冷えて固まってしまうが、火山弾の内部ではマグマが発泡して膨張を続けるために外側にひび割れが生じる。それがちょうどパンを焼いて作る時の現象に似ているため、パン皮状火山弾と呼ばれる。

この露頭で見られるパン皮状火山弾は、およそ20~25万年前に堆積した火山灰中にあり、一度落下したものが火砕流により運ばれて密集したものと推定されている。