【レポート】6月15日磐梯山 山開き +各登山道の紹介
皆さんこんにちは。
6月15日は延期されていた磐梯山の山開きでした。
今回の記事では、山開きの様子と各登山道の紹介をしたいと思います。
山開きの様子
安全祈願祭が猪苗代スキー場で行われ、シーズン中の安全を祈る神事が執り行われました。

雨天のため予定されていたイベントは中止となってしまいましたが、記念のハガキやペナントは今後、弘法清水小屋で配布するそうです。

磐梯山は“花”に“景色”に“岩肌”に…と、見どころが沢山あります。
登山道それぞれ、季節それぞれに違った魅力があります。
長いコースもありますので、万全な装備と登山計画をたてて楽しい磐梯登山にしてください(^^)
弘法清水から山頂までは4つのルートが合流するので混み合う場合があります。
『お先にどうぞ』や『すみません、通っても良いですか』など譲り合ったり、明るく声を掛け合いながら気持ちよく登り降りしてもらえればと思います。
熊すずなどのクマ対策もお忘れなく!
各登山道の紹介
八方台登山口
年間利用者が最多の登山口で、ブナの森を歩き硫黄のにおいがする中ノ湯跡を通り抜けます。草木の花々や野鳥のさえずりを聞きながらずーっと登っていくと弘法清水にたどりつきます。
弘法大師の石仏の下からこんこんと流れる冷たい水が登り疲れてしまった体に沁みます。
岡部小屋や弘法清水小屋などの山小屋で、ご主人たちとお話ししながら一休みしつつ山頂を目指ざすことができます(^^)


八方台登山口のワンポイント
八方台駐車場は混み合う場合があります。
第二駐車場やこがね平駐車場もありますので、八方台駐車場が埋まっている場合は第二駐車場・こがね平駐車場をご利用ください。
(こがね平駐車場は八方台登山口から1.3㎞ほど離れた場所にあります)
裏磐梯登山口
1888年の火口が迫るダイナミックなコースとなっています。磐梯火山の内部が見られる、ザ!ジオパークな場所です。銅沼(あかぬま)からは、噴気が出ている様子も見ることができます。
裏磐梯スキー場→火口壁→山頂→八方台方面→中ノ湯分岐→銅沼→裏磐梯スキー場という周回もできる長いコースです!
山頂を目指すだけでなく、『銅沼だけを目的地としても良し!』『火口壁が良く見える場所のみを目的地としても良し!』という体力に合わせた楽しみ方ができるのも裏磐梯コースの魅力です。


裏磐梯登山口のワンポイント
噴火壁手前の火口原は開けた場所なので霧の濃い日は迷いやすくなります。
ルート変更や登山計画の見直しなど安全第一で登山を楽しんでください。
川上登山口
猪苗代町の川上温泉近くの山の駅食堂の脇が登山口となっています。そこから森に入り、いちど作業道に出て、途中でまた森の中に入ってずーっと登っていきます。
火口原へ出ると磐梯火山の地層が間近に見られ、山体の内部に足を踏み入れた冒険者のような気分を味わえます。
裏磐梯登山道と合流し、火口壁を登りきると6月中旬に見頃となるバンダイクワガタが多く咲く場所に出ます。風にゆれる可憐な高山植物に癒されます。
とても長いコースですが、深い森から火口原、火口壁から山頂へと変化が楽しい登山道です。


川上登山口のワンポイント
裏磐梯登山道同様、火口原では迷いやすくなっています。
また、利用者が少ないコースなので、草刈り前は道に草が茂っていて道が分かりにくい所もあります。
足元の石や枝にも気づきにくいので、充分お気をつけて歩いてください。
倒木の迂回や分岐など道が分かりにくい場所もあるので、道の様子をよく確認したり、赤布などを見落とさないようお気をつけください。
森の中は蚊もいるので、刺されやすい方は虫よけもわすれずに!

猪苗代登山口
猪苗代スキー場が登山口となっていて、スキー場をずんずん登っていきます。(夏場はスキー場のリフトが運行している時もあります)赤埴山も経由できる登山道なので、分岐に気を付けつつ進みます。
春から初夏にかけて、お花もきれいな登山道です。お花を見たり普段と違った角度の磐梯山を見ながら歩きます。磐梯山・赤埴山・櫛ヶ峰の間を縫うように進み稜線部に出ると裏磐梯側の景色が一望できます。猪苗代方面の景色から裏磐梯の風景まで楽しめる贅沢なコースです。
猪苗代登山口のワンポイント
リフトを利用する際は運行時間に気を付けて計画をたててください。意外と長いコースなので、帰りのリフトに間に合わない場合も想定して計画を立てると良いかもしれません。
時間内に下山しようとあわててしまうと転倒や熱中症のリスクが高まります。無理のない計画とその時々の体調に合わせたスピードで安全に登山にしてください。
翁島登山口(現在通行止め)
磐梯山唯一の直登ルートになります。急登がつづき、一歩一歩が『登っている!』という実感があり、高度感が楽しめます。岩の間から顔をのぞかせるウスユキソウなどの高山植物も見どころです。
昨年の豪雨で駐車場が土砂で埋まってしまい、現在通行止めとなっています。
再開通の知らせが待ち遠しいですね(^^)


翁島登山口のワンポイント
水場のないルートなので、持って行く水分の量にお気をつけください。弘法清水には水場がありますが、一度下ってまた登りかえす必要があります。
帰りは急な下りになるので、足元に気を付けて膝を傷めないように下山してください。
渋谷登山口(廃止)
猪苗代町にあった登山道『渋谷登山口』は今シーズンから廃止となりました。
磐梯山の東側にあるスキー場を歩き、深い森をずーっと登っていきます。森の中から沼ノ平の荒涼とした景色にたどり着く変化に富んだコースでした。
現在は点検・整備ともにおこなっていないので、渋谷登山口・渋谷登山道の利用はできません。
ありがとう渋谷登山道(ToT)/~~~!


磐梯山のトイレ事情
磐梯山の登山口にはトイレのある場所(八方台・猪苗代)と無い場所(裏磐梯・川上・翁島)があります。
登山口にトイレが無い場所を利用する際は予め用を済ませてからの方が安心です。
登山道沿いにトイレはありませんが、岡部小屋と弘法清水小屋には携帯トイレブースがあります。
予め携帯トイレを持参するか山小屋でトイレキットを購入し、小屋の方に一声かけてからトイレブースを利用してください。
八方台、裏磐梯、猪苗代の各登山口には携帯トイレ回収ボックスがあるので、使用済みの携帯トイレはそちらへ入れてください。

磐梯山の登山届
各登山口に登山届のボックスが設置されています。
中に用紙と鉛筆があるので、必要事項を記入してください。用紙の下部は下山届となっていて切り離せるようになっています。
下山届を切り離して入山届を投入してください。
切り離した下山届は下山した登山口の登山届ボックスに必要事項を記入して投入してください。


登山届の役割は自分自身が遭難した場合はもちろん、ほかの方が遭難した際、同日に登山していた方に目撃情報を伺うなどの貴重な情報源となります。
万一の対策として登山届の提出をお願いします。
今は登山口での登山届だけでなく、登山届アプリや警察署の届け出フォームなどもあるので、自身に合った方法で届け出てもらえればと思います。
以上、各登山道の紹介でした!
磐梯山で思い出に残る、楽しい時間を過ごしてください(^^)





